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2026.11.06
光と色の関係とは?なぜ現場で色が合わないのか|太陽光LEDの重要性

■ 光がなければ色は見えない:色を知覚する3つの要素
暗闇の中では、どんなに鮮やかな赤や青の物体であっても黒く沈み、色を判別することはできません。
また、まぶたを閉じれば色は見えず、照らす物体がなければ色の体験は存在しません。
色彩工学において、人間が「色」を認識するためには、必ず以下の「3つの要素」が揃う必要があります。
色を知覚する3要素
- ① 照明光源(光):空間を照らす可視光線エネルギー(波長約380nm〜780nm)
- ② 対象物(物体):光を受け止め、特定の波長を吸収・反射する物質
- ③ 人の目と脳(視覚):反射光を受け取るセンサー(等色関数)と脳の処理
光源から照射された光が物体に当たると、物質はその素材特性に応じて特定の波長を吸収し、残りの波長を反射します。
この目に戻ってきた「反射光」を網膜が捉えることで、脳が「これは赤い」「鮮やかな木目だ」と色を認識します。
つまり、私たちが日常的に見ている色は、物体そのものに固定された属性ではなく、「照らす光」と「物体の反射特性」の掛け算によってその都度生まれる物理現象なのです。
■ 自ら光る色と照らされて見える色:「物体色」と「光源色」の違い
色を正しくコントロールするためには、まず「物体色」と「光源色」の違いを理解しておく必要があります。
【物体色(ぶったいしょく)】
塗装面、プラスチック、建材、布地、印刷物など、自らは発光せず、照明などの光を反射・透過して目に入る色です。
物体色の見え方は、「照明光源の分光分布 × 物体の分光反射率 × 人間の目の感度」の3要素で決まります。したがって、照らす光の波長成分(スペクトル)が変われば、跳ね返る光の情報量も変わり、全く別の色に見えてしまいます。
【光源色(こうげんしょく)】
LED照明の発光部そのものやディスプレイ、サイン看板のように、自ら光を放っている色です。
光源色には反射というプロセスがないため、「光源の分光分布 × 人間の目の感度」の2要素で評価され、主に色温度(ケルビン:K)や色度座標(xy座標)で表されます。
「屋外で見た色見本と、室内に施工した後の色が合わない」という問題の根本原因は、物体そのものの色が変わったのではなく、物体色を成立させている「照明光源の分光分布(光の成分)」が変わってしまったことにあります。
■ なぜ現場で色が合わないのか?目視評価を狂わせる主な要因
製造現場や設計・施工の現場では、色見本を用いた「目視検査」や現場確認が日常的に行われています。しかし、人間の視覚による色の知覚は、製品そのもの以外の様々な環境要因によって大きく左右されます。
目視評価で色がズレる主な環境要因
- 表面状態と反射光のバランス(光沢度)
同じ素材・顔料であっても、表面がつややかな高光沢面と、ざらざらした低光沢面(つや消し)では見え方が異なります。表面で直接跳ね返る「正反射光」と、内部から散らばる「拡散反射光」の比率が変わるためです。 - 見る角度や照明の位置(幾何学条件)
物体の色は、見る角度や光の入射角がわずかに変わるだけで明暗や色合いが変化します。特にメタリック塗料や光沢素材ではこの差が顕著になります。 - 背景との対比効果
同じ色彩のパーツであっても、明るい背景の前に置くと暗くくすんで見え、暗い背景の前に置くと明るく冴えて見えます。周囲の色彩環境に引きずられて知覚が変化します。 - 面積効果による錯覚
小さな色見本で確認した色を大きな面積(壁面や大型パーツ)に適用すると、見本よりも明るく鮮やかに感じられます。面積が広がるほど網膜への刺激が強まる視覚特性によるものです。 - 観察者の個人差・体調
人間の色覚感度には個人差があり、年齢による水晶体の変化や疲労度によっても色の見え方は日々変動します。
このように、観察条件や人間の感覚だけに頼った色彩管理には限界があり、環境を一定に保つための「基準」が不可欠です。そして、その数ある要因の中でも見え方に最も決定的な差を生み出しているのが、空間を照らす「照明光の質」です。
■ 色のブレを防ぐには「照明光のスペクトル」の管理が不可欠
どれほど正確に素材や塗料の色を調色しても、最終的にその空間を照らす「照明光の質」が崩れていれば、人が目にする色彩体験は損なわれてしまいます。
世の中で広く使われている一般的な白色LEDは、青色LED素子に黄色の蛍光体を組み合わせて白い光を作っています。
そのため、可視域全体がなだらかにつながっている太陽光と比べると、青色(短波長)が突出する一方で、赤〜橙(長波長)等が不足しています。
短波長が過剰な光は物体表面で激しい散乱(乱反射)を起こし、白モヤがかかったような「のっぺりとした平板な見え方」を生み出します。
一方で長波長が不足しているため、素材の深みや繊細な陰影階調が表現できず、色転びの原因となるのです。
■ 正確な色再現と快適性を両立する太陽光スペクトルLED「Suntone」
素材本来の意匠性や、設計者が意図した色彩を完璧に再現するためには、照射する照明光そのものが太陽光に近い連続スペクトルを持っている必要があります。
そこでトライテラスが開発したのが、最先端のSunLike技術を搭載した太陽光スペクトルLED「Suntone(サントーン)」シリーズです。

Suntoneが選ばれる理由
- TM-30 Rf96の高い色忠実度
わずか8色で平均値を出す従来のRa(平均演色評価数Ra97)にとどまらず、中間色を含む99色で評価する国際規格「TM-30」においてRf96を記録。人工的な偏りをなくし、設計通りの正確な色彩を忠実に照らし出します。 - 素材の立体感と深みを際立たせる波長バランス
過度な青色短波長の乱反射を抑え、赤〜橙の長波長を豊かに含むフラットなスペクトルにより、木目や石材、ファブリックの凹凸や陰影グラデーションをリアルに立ち上げます。 - 自然で健康的な肌の表情を演出
赤系から中間色までの波長をバランスよく網羅。顔色の青白さやくすみを防ぎ、健康的な印象をつくります。
■ 学術研究が実証した、長く居たくなる「光の快適性(Visual Comfort)」
光の役割は、素材の色や質感を正しく見せるだけにとどまりません。空間を包む光の波長バランスは、そこに滞在する人の眼の疲労感はもちろん、自律神経や体内時計(サーカディアンリズム)といった生体反応にも直接作用します。
一般的な白色LEDは、450nm付近の青色(短波長)エネルギーが過剰に突出した不連続なスペクトルを持っています。この急峻な青色ピーク光は眼球内での散乱を引き起こしやすく、まぶしさ(グレア)や目の酷使、不快感の原因になることが知られています。
スイス・バーゼル大学による臨床研究結果
スイス・バーゼル大学の研究チームは、太陽光スペクトルを再現した自然光LED(SunLike)と、一般的なLED照明が人体に与える影響についての比較臨床実験を実施しました。
その結果、自然光LED環境下では一般的なLEDと比較して、以下の有意な効果が確認されています。
- 視覚的快適性の向上(Visual Comfort):目へのストレスやグレアが軽減され、空間の居心地の良さが大幅に向上
- 昼間の覚醒度と気分の改善:作業時の眠気や疲労感が抑えられ、日中の集中力や活動意欲をサポート
- 睡眠の質の改善:夜間のスムーズな入眠や深い眠りを妨げず、良質な休息へ導く
引用元:ソウル半導体株式会社 ニュースリリース (参照: https://www.seoulsemicon.com/jp/media/newsroom/191 )
研究論文:Effect of daylight LED on visual comfort, melatonin, mood, waking performance and sleep
C. Cajochen PhD et al., Lighting Res. Technol. 2019; 0: 1‒19
太陽光スペクトルLED「Suntone(サントーン)」がもたらす均整の取れた光は、素材の色を忠実に映し出すだけでなく、オフィス、宿泊施設、商業施設、医療・福祉空間など、「人が長く滞在する空間」において、眼に優しくストレスの少ない上質な環境価値を生み出します。
■ 開発パートナー、探していませんか?多様な産業分野で活躍するトライテラス
色を極めるものづくりは、最適な「光」の選定から
- 物体の色は光との掛け算であり、照明光源のスペクトルが見え方の決め手となる
- 目視評価のブレを防ぎ、本来の色や質感を再現するには良質な基準光が必要である
- 太陽光スペクトルLED「Suntone」は、TM-30 Rf96の忠実性と高い視覚的快適性を実現する
株式会社トライテラスは、カタログに記載された規格品の照明器具を販売するだけのメーカーではありません。
「特殊な波長制御によって検査精度を高めたい」「過酷な振動や温度環境に耐えうる特注モジュールを開発したい」といった、設計者・開発技術者の理想を具現化する技術開発パートナーです。
トライテラスが培ってきた配光制御・放熱設計・カスタム回路設計の技術力は、洗練された建築照明だけでなく、厳格な信頼性が求められる様々な産業分野で採用されています。
トライテラスの技術が活躍する多彩な領域
- 建築・ホテル・商業空間:マテリアルの上質な風合いを余すところなく引き出す、特注ライン照明や高演色環境
- 鉄道・交通・インフラ:耐震性・長寿命・厳格な安全基準をクリアする車両用照明および駅舎サイン
- 大型サイン・ファサード・ディスプレイ:色の濁りを抑え、ブランドカラーを忠実に再現・発信するカスタム発光モジュール
- 産業機器・外観検査装置:微細な色ムラや成型キズの目視検査を支える、高精度な波長制御光源
- 特注什器・インテリア:ミリ単位の狭小スリットにも美しく収まるカスタム基板設計
「既製品の照明では理想の色再現性や寸法が合わない」「新製品の照明部分をゼロから共同開発したい」――。
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